静岡看板.com【スタッフブログ】
- チエーンのないオートバイ「ライラック号」
- 2015年9月23日
古賀です。
今浜松市博物館で50~60数年前に製造された、レジェンド幻の名車オートバイ「ライラック」が各種類60~70台位展示されています。ほとんどが現役で走ります。ライラックはすべてのオートバイのニックネームです。開催は10月18日までです。
ライラックは全ての機種がチエーンを使わずシャフトドライブで後輪を回転させています。当時では本当に画期的で今で言えばまさしくベンチャー企業でした。それを開発設計したのは叔父でした。私の父もライラックにいました。小学校1年の頃には自宅で青焼きの設計図や組立図面をよく目にした記憶があります。
「ライラック」はニックネームですが、会社名は丸正自動車製造株式会社です。創業当時はオートバイしか製造していませんでしたが、自動車をいずれ造る夢・目標があったのでしょう。ホンダの社名は本田技研工業株式会社でしたから社名はホンダの上をいっていました。先輩のホンダに追いつき追いつけだったのでしょう。
そのライラック(丸正自動車)は私が小学校5年ぐらいの時に倒産します。
世界のライラックになるチャンスがありながら、ホンダ、スズキ、ヤマハは世界のオートバイメーカーになりました。世界のライラックになれなくても、こうして愛好家の方々が50~60年以上も大事に手入れされて今も現役で走っておられます。ライラック愛好家の方は集まってツーリングをやられるようです。
創業者で設計開発の叔父は現在90歳で今も自動車を運転しています。さすがにオートバイは乗りません。父は他界していますが、展示会場の色々なライラックを見れば感慨ひとしおでしょう。